エンジブログ
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クラウド・アプリケーション&ボイス部
横畠 誠也
現地に合わせたアプリ改良
現地に合わせたアプリに改良していくためには、まずアプリを出入口ドアの斜め上から撮影し、
ドアの入退室の人数をカウントするようにアプリを設計しなおす必要がありました。
しかしこの方法には大きな苦難が伴いました。
なぜならばドア前のカメラはその瞬間の入退室の増減はカウントできたとしても、
今現在の滞在人数に関しては、これまでの入退室の分をすべて引き算・足し算した
計算結果によってしか予測できないからです。
すなわち少しでもカウント漏れがあると喫煙室内部の予測人数にはズレて蓄積し、
時間経過とともに大きなズレとなってしまいました。
そこでズレを解消するための苦肉の策として、定期的に滞在人数が0であると推定し、
0に補正するアルゴリズムを独自に編み出しました。
具体的には1時間ごとに空室となっている時間は必ず存在するとみなし、
逆にカウントした滞在人数が0人となっていなかったらそれをズレとみなし
下方向に強制的に補正するというものでした。
これである程度それらしいカウントに近づくことができました。
またカメラで撮影した人物をAIが検出する精度向上自体にも多くの学習データを必要としました。
そこでJetson Nano自体も動作が不安定で何度も現地に足を運び天井の高所での作業を行いました。
天井の設置したJetson Nanoの様子がこちらです。
配線がうまくいかず、またJetson Nano自体が安定動作せず脚立の上で何度もなれない
作業を行いました。
こうしてなんとかそれなりの精度で滞在人数をカウントするシステム
「smoking people counter」を完成させることができました。
次回、「smoking people counterの設計詳細とエンジニアとしての思い」へ。