CTOメッセージCTO Message
CTO(最高技術責任者)
事業推進部 情報システム部門長
兼 全社DX推進PT長
中澤 修
先入観を持たず当たり前も疑う、
物怖じせず意見する、
ポジティブに語る
はじめに、少しだけ私の入社時の昔話をさせてください。
私のキャリアのスタートは、1986年のこと。日本電電公社が民営化され、NTTが誕生して2年目のことでした。当時はINS(後のISDN)、移動通信、データ通信、コンピュータ技術、ソフトウェア開発などを手掛け、電話会社から生まれ変わる真っ只中で、これからの会社の新化、発展に期待を感じるような時でした。
初めて社会に出て会社に勤めると、上司や先輩に教えていただくことすべてが新鮮で、たくさんの新しい学びを得ました。その学びの中で私自身のキャリアアップにつながったと考える3つのことを、お伝えしたいと思います。
1つ目は、新鮮で刺激的な学びに対し、会社とはそういうものなのかと、すべてを無意識に吸収せず、自分なりに考え、当たり前のように思えることも「なぜ?」という意識を持ち、その本質を理解することが重要です。先入観を持たずに疑問を感じたこと、違和感のあることは、自分の考えをぶつけてみて、納得するまで議論することが大切だと考えています。
2つ目は、例えば打ち合わせに参加した場合などは、物怖じせず自分の意見を言うことです。入社当時、ソフトウェア内製のシステム開発に携わっていたころです。上司に「新入社員の10個のコメントや意見のうち9個は見当違いや間違いかもしれないだろう。でも、残り1個の意見は、新しい視点や見落としていたことなど気づかされることや、先入観を取り払うものがある。自分のためにもプロジェクトのためにも、すごく大切なことなのでどんどん口を出しなさい」と言われました。人間は間違いや失敗から学び、成長することが多いです。恥ずかしがらず、遠慮せずに意見し、間違いや失敗に気づくことで、学びの経験値が蓄積されます。それを続けることで、徐々に、例えば論理的な思考、多角的な視点、判断の重要性、判断すべき時期、リスク対応方法などが肌感覚で身に付き、成長を加速させていくと考えています。
3つ目は、ポジティブな言葉を使うことです。不満を口にする人の多くは、熱い思いを持っている人が多いと思います。ただ、表現方法が苦手なのではないでしょうか。「できません」とか、できない理由を言うことは、やるためにはどうするか考えることと同じ部分が多分にあります。私は、「この問題がクリアできたら“やれます”」「このタスクが終わったら“やれます”」といったポジティブな言い回しに変えます。その条件をどうクリアするかをチーム全体で考える意識を持つと、仕事への向き合い方は大きく変わるのではないでしょうか。
これらの「当たり前を疑う、物怖じせず意見する、ポジティブに語る」が長年、ネットワーク、サービス、オペレーションシステムなどの開発に従事し学んだことです。いまの時代、精神論や根性論は流行らないかもしれませんが、それでもなお、このようなマインドセットは不変だと思っています。
連携強化で
「エンジニアリングの
エクセレントカンパニー」を目指す
カジノスロット おすすめ(以下、コムエンジ)のCTO(最高技術責任者)に就任してからは、情報システム部門長として社内のシステム、ネットワーク、セキュリティの整備・高度化・効率化を図り、全社DX推進の立ち上げを進めているところです。本格的にCTOの役割を果たしていくのはこれからです。意見を聞きたいことや、相談したいことがあればいつでもお声がけいただければと思います。
コムエンジには、真面目で誠実な社員の皆さんがたくさん在籍していると感じています。また、あらゆることに自由にチャレンジできる環境があり、さまざまな取り組みが立ち上がり頼もしく感じています。そこから、これからのエンジニアリングやサービスの“飯の種”となる技術が芽吹くことを大変楽しみにしています。コムエンジでのいろいろな取り組みや各部で抱える課題などを整理して情報共有体制をつくり、コムエンジの将来につながる1つの流れにしていくことが私のミッションだと思います。NTTグループ、DCC(NTTドコモ、NTTコミュニケーションズ、NTTコムウェア)との連携を一層強化し、コムエンジはもちろん、社会に貢献できる施策に昇華させていきたいと考えています。
とはいえ、コムエンジの“一丁目一番地”であり、強みはNTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)のVC(Value Chain)業務で培ってきたエンジニアリングにあります。はじめに目指すべきは、「エンジニアリングのエクセレントカンパニー」です。長年培ってきたデプロイやデリバリー、保全からチケッティング、お客さまとのやり取りまでを磨き上げ、NTT Comのみならず、NTTグループ各社はもちろん、グループ以外の企業のエンジニアリングに携わっていく。そのために必要なことは、NTT Comとの連携強化でしょう。時には、本音で真剣に意見をぶつけあってもいい。ラグビー日本代表のメンバーが本気で対峙しながらONE TEAM(ワンチーム)を築いたように、社会やお客さまに貢献できる同じ目標やゴールを共有し、裏表のない真の信頼関係を構築していきたいと考えています。
シンプルに、誠実に、泥臭く、
技術の視点から組織改革に挑む
私たちはエンジニアリング会社です。エンジニアの皆さまにはRPA、ServiceNowほか各種ツールを使った業務の自動化、あるいはAIを活用し、日々の業務に付加価値を持たせる技術をどんどん学び、試し、積極的にチャレンジしてほしいと思っています。自分たちが仕事で使うツールを自前で選定したり、開発に介在することができれば、コムエンジの将来はより明るいものになるでしょう。お客さまや会社に貢献する意識を持ち、失敗を恐れずに自由な発想で楽しみながらやりたいことにトライしてほしいです。
もうひとつ、コムエンジには熟練のベテランエンジニアの方々もたくさんいます。それは、コムエンジの財産です。職人気質で、少し頑固なところがある人もいれば、新しい技術や施策に積極的に取り組んでいる人もいるでしょう。若いエンジニアの皆さんには、ベテランエンジニアから積極的に現場のスキルやノウハウ、考え方などを学んでほしいですね。その際は鵜呑みではなく、「なぜそれが必要なのか?」「そうするのか?」も含め考え、自己成長につなげてしていただきたいです。ベテランの皆さんも技術継承の一環として、長年磨き上げてきた“匠の技”や“秘伝のたれ“を次の世代に丁寧に伝授していただきたいです。世代間の連携や、相互に学び合う文化をつくれるようにしていきたいです。
私がこれまで仕事で大事にしてきたことは、「シンプルに、誠実に、泥臭く」です。仕事も考え方もシンプルでないと、関係者に理解、浸透しません。時には、品質低下やオペレーションのミスを招いたりしてしまいます。誠実に仕事に向き合わないと、社会やお客さまの信頼を得ることはできないでしょう。お客さまに誠実に向き合うことが、会社やグループ全体に貢献することになります。そして、仕事は泥臭くても最後までやり遂げないと意味はありません。CTOとしても、この言葉を胸に刻み、今後も皆さんと一緒に、さまざまなミッションに取り組んでいきます。